体験談6. 条件をつけないで子どもを愛する

明美 50代

私は20代で結婚し、数年後に女の子を授かりました。
無事に生まれ、娘と共に病院から自宅へ帰ってきた日、すやすやと眠っている我が子をかわいいなあと思いながらも、「これからずっとこの子を見なきゃいけない。大変だわ」と、何か重い責任感のようなものを感じました。そばにいた私の母に話すと、「自分の子どもなんだから当たり前でしょ!」と、言われました。それはそうだけど…と思いながら、ちゃんと育てられるか不安な気持ちでした。
日々成長していく我が子を見ながら、育児書どおりに成長していると安心し、成長が遅れていると不安になるのでした。

小学校に通うようになって困ったことが出てきました。マイペースでのんびりした性格の娘は、朝起きるのが苦手で、どうしても家を出るのが遅くなってしまうのです。それを見かねた私は、「早く起きなさい!」「早く家を出ないと遅刻するよ!」と、夜は「早く寝なさい!」と、毎日子どもを急かしていました。
学校に遅刻してはいけないと思うあまり、つい強く言ってしまうのでした。近所の人からは「こんな時間に登校して間に合うの?」と、言われたこともあります。実際、時々遅刻していたようです。

娘が大人になってから、小学生時代のことを話す機会がありました。
「あの頃のこと、覚えてる? 朝起きられない理由が何かあったの?」と聞くと、
「みんなとなじめず、楽しくなかったの。だから学校にあまり行きたくなかったのよ」と、打ち明けてくれました。