– 5．原因があるから結果がある

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＜登場人物＞
新米ママ　赤ちゃん　天使ちゃん

 

	「そして、おじいさんとおばあさんはいつまでも幸せに暮らしましたとさ。」おしまい！
	ばぶ～！
	おもしろかった？よかったね、おじいさんとおばあさん幸せになって。
	こんにちは！あら、本を読んでたのね。
	天使ちゃん！そうなの、今赤ちゃんに昔話を読んでたのよ。
	ばぶー！
	ああ、この本ね。人に親切なおじいさんおばあさんと、いじわるなおじいさんおばあさんが出てくる話でしょ。親切な人たちは幸せになって、いじわるな人たちはしっぺ返しがあるのよね。
	そうそう。やっぱりいいことをすればいいことが返ってくるんだね。
	そうね。まさに原因と結果の法則ね。
	原因と結果の法則？
	ばぶ？
	そのお話の中で、人に親切にしたら、その結果いいことが返ってきたでしょ。逆にいじわるをしたら、その結果イヤなことが返ってきたわよね。原因があるから結果があるの。これは宇宙の法則なのよ。
	宇宙の法則！なんか難しそうだね。
	そんなことないわよ。私たちの日常も全部、この原因と結果で成り立ってるの。
	たとえばどんな？
	たとえば・・・今朝、パパさんが定期入れを忘れて戻ってきたでしょ。その結果、パパさん遅刻しちゃったのよね。
	え、遅刻になっちゃったの？もう、パパったら変なところに定期入れ置いちゃうから。朝から探したよ～。
	・・・ばぶ～。
	なるほど、そういうことか。
	え、どうしたの？
	昨日の夜、パパの定期入れで遊んでたみたいよ。
	え～、そうなの？！
	ばぶー。
	でもね、赤ちゃんが遊んじゃうようなところに定期入れを置きっぱなしにした、パパさんが原因をつくったのよ。原因をつくった人のところに結果が返ってくるの。
	そうなんだ！なるほど～。
	どんなことにも原因があって結果があるわ。悪い結果になったときは、その原因を考えて、次はいい結果になるようにすればいいのよ。
	赤ちゃん、気にしなくていいのよ。パパが悪かったんだからね。
	ばぶ～。
	原因がわかったらちゃんと反省することが大事ね。ところで、「まいた種は刈り取る」って言葉は知ってる？
	聞いたことある！自分でやったことの責任は自分がとるって意味だよね。
	そのとおり！さすがママさん。
	エヘヘ。
	私たちは神様から自由意志を与えられているわよね。食べるものや着るもの、就職先や結婚相手だって自分で選べるわ。でも自由に選べるってことは、起こる結果に対しても責任を持たないとね。
	そうだね。でもほかの人のせいにする人もいるよね～。
	女の人にありがちなのは、私が幸せじゃないのは夫の稼ぎが悪いからだとか、姑が口うるさいからだとか、自分の不幸をまわりの人のせいにすること。これはよくないわね。
	そういう人、けっこういるよ～。
	そのだんな様を選んだのはその人自身だし、幸せかどうかは自分の心次第で変わってくるわ。お金がなくたって、愛する人と一緒にいられれば幸せな人もいるでしょ。不幸は自分自身がつくりだしているものなの。
	ば～ぶ～！
	赤ちゃんは、パパさんとママさんが一緒で幸せだって。
	ありがとう。ママも幸せよ。
	パパさんとママさんと赤ちゃん、それぞれが家族になろうねって言って生まれてきたのよね。それも自由意志で選んだことよね。
	そうだね～。良かったなあ、パパと赤ちゃんと約束してきて。
	ばぶー！
	今まわりにいる人たちや置かれている環境は、自分の成長のために一番いい状況を選んできてるの。自分の選択の結果が今なのよ。
	じゃあもし苦しい状況にいたとしても、それは自分で選んだ結果なんだね。
	そう。環境なんて自分で決めてないって思うかもしれないけど、ちゃんとあの世で選んできてるのよ。
	あの世での記憶がないから、なんでこんなことが起こるのって思うよね。
	ばぶばぶ。
	そうだよねって、あなたまだそんな経験ないでしょ～。
	記憶がまだ少し残ってるもんね。
	前にも話したけど、私たちが記憶を消して生まれてくるのは、この世で自分自身の課題をクリアできるかどうかテストするためなのよ。だから、自分にとってイヤなこと、苦手なことが当然やってくるわよね。
	みんなそれぞれ課題を持って生まれてくるんだよね。
	そうよ。すごく貧乏な家に生まれて苦しい思いをしている人は、もしかしたら過去の人生で、お金が原因でほかの人を不幸にしたとか、自分が不幸になったのかもしれない。
	それを反省して、今度はお金がない人生を選んだってこと？
	そうなの。ママさん、だんだんわかってきたわね～。
	少しは頭が良くなったかな♪
	ばぶ～！
	だから、貧乏な家に生まれたとか、美人じゃないとか、子どもができないとか、原因が自分にないと思うことはいろいろあると思うんだけど、そういうのも全部、自分の魂を磨くために、自分で用意してきたことなのよ。
	そういうことを知ったら誰のせいにもできないね。
	そうでしょ。なにかイヤなことがあったら、まずは自分の心を見つめ直してみるといいわ。何ひとつ偶然はないからね。ちゃんと理由があって起こることだし、それを乗り越えたら人として成長できるわ。
	そう考えると、何が起きてもこわくないね！
	ばぶ～。
	赤ちゃんも反省することがあるの？
	この間、見てない隙にアイス食べちゃって、おなかこわしちゃったの。
	なるほど、これでひとつ学べたわね。
	ばぶ。
	それから、子育て中のお母さんにはぜひ知っておいてほしいことがあるの。
	なあに？
	ある程度自分の考えで選択できるようになったら、お子さんに原因と結果をきちんと教えてあげてほしいの。
	どういうこと？
	自由に選ぶことはできるけど、その結果は自分でちゃんと責任をとるんだよ、ということを教えてもらいたいの。人のせいにしちゃいけないよって。
	それは大事なことだね～。
	それから、子どものためと言いながら自分の夢を押し付けてしまう親にならないでほしいの。
	気づかないうちに親の夢を押し付けることってありそうだね。
	子どものためと言いながら自己実現になっていないか、お父さんお母さんはよく考えながらアドバイスしてもらいたいの。
	そうだね。押し付けるんじゃなくてアドバイスだね。
	もし赤ちゃんが「ミュージシャンになりたい」って言って、ママさんから見たら成功するとは思えない場合、どうする？
	ば～ぶ～！
	赤ちゃん、もうその気になってるわね。
	「やめなさい」って言っちゃうかもしれない・・・。
	ばぶ。
	親なら子どもに失敗してほしくないわよね。でも私たちは失敗からも学べるでしょ。たとえその選択の結果うまくいかなかったとしても、子どもたち自身が選んだのなら、自己責任だと思って納得できると思うの。
	でも、失敗したらグレたりしないかしら。
	そのときはちゃんとお父さん、お母さんが支えてあげてほしいな。何があっても自分には見守ってくれてる人がいると思えたら、子どもはまたがんばれると思うの。
	ばぶー！
	そうよね、赤ちゃん。ママさんが応援してくれたらがんばれるよね。
	ばぶばぶ～！
	人生って山あり谷ありで、親としては手を出したいと思うかもしれないけど、子どものことを信じて見守ってあげてほしいな。
	うん、がんばるよ。嬉しいことも悲しいことも一緒に乗り越えたい。だって大事な家族だもん。
	どんな出来事もすべてが私たちの成長の糧になるわ。不幸に見えることでも本当は不幸なんかじゃないの。魂を磨く絶好の機会なのよ。そう考えると、すべてのことが感謝に変わるんじゃないかしら。
	そうだね！天使ちゃん、ありがとう。どんなことでも乗り越えていく勇気が出てきたよ。
	苦しいことがあったけど、それを乗り越えたからこそ今が幸せになった、そういう原因結果にしたいわね。
	ばぶ～！

 

4. 子どもたちはみんな花の種