 | ママさん、さっき神様にお祈りしてたけど・・・。 |
 | ああ、あれね。私の実家では、毎朝家族の健康を祈ってたの。 |
 | じゃあ、神様を信じてるのね? |
 | いたらいいなって思ってるけど・・・。 |
 | 神様っているよ。ホントに。 |
 | え~、そうなの!うれしいな~。 |
 | ばぶばぶー! |
 | 赤ちゃんはちゃんと知ってたみたいね。まだこの世に生まれて間もないしね。 |
| |
 | ねえ、神様ってどんな人なの? |
 | ママさんはどう思う? |
 | う~んとねえ・・・白いロン毛でひげ生えてて、真っ白な超長いワンピースを着てる、70代くらいの男の人! |
 | ・・・やけに具体的なイメージがあるのね。 |
 | だって、神様っていえばそんな感じじゃない? |
 | ばぶー!! |
 | ほらほら、赤ちゃんが違うって言ってるよ。赤ちゃんは神様のこと知ってるみたい。 |
 | え~?まだ生まれたばっかりなのになんで知ってるの? |
 | まあ、その話はまたあとでするわね。いまは神様の話をしましょう。神様って、白いひげを生やしたおじいさん、みたいなイメージがこの世界ではあるらしいけど、私たちが神様と呼んでいるのは人じゃないの。 |
 | どういうこと? |
 | 神様はね、この大きな宇宙に広がっている、愛のエネルギーのことを言うのよ。 |
 | 宇宙に広がってる?愛のエネルギー? |
 | 言葉で説明するのは難しいんだけどね。神様っていうのは、愛そのものなの。 |
 | 愛そのもの? う~ん。神様は人じゃないけど、存在してるってことなんだね。なんだかイメージできないなあ。 |
| |
 | じゃあ、まず「愛」とはなんでしょう。はい、赤ちゃん! |
 | ばぶ~、ばぶばぶ、ばぶ~! |
 | そのとおり!愛とは、すべてを生かし育む思いのことよ。さすが赤ちゃん! |
 | ・・・今の、ほんとにそう言ってた? |
 | ばぶ~! |
 | それでね、神様の愛、つまり愛のエネルギーって、この大宇宙のあらゆるところに広がってるの。私たちのすぐそばにもあるのよ。 |
 | ええっ、そうなの? |
 | 神様は愛そのものだって言ったわよね。愛って心で感じるものよね。愛を感じると、私たちは幸せな気持ちになれるじゃない? |
 | うん、そうだね・・・天使ちゃんはどういうときに神様の愛を感じるの? |
 | そうねえ、きれいなお花を見て美しいと感じたり、夕焼けを見て感動したりするときかな。 |
 | へえ~。 |
 | さっき、愛はすべてを生かし育む思いだって言ったけど、神様の愛の思いがこの美しい世界を作ってるんだと思うと、その中で生かされてる自分を感じて幸せな気持ちになるの。 |
 | そんなふうに思うんだ・・・。 |
 | あとね、小さな命がこの世に誕生するときかな。これって奇跡の瞬間だと思わない?赤ちゃんが生まれたときは、ママさんがすごく幸せを感じた瞬間だったでしょ。 |
 | そうだね!あの時はホントに、神様ありがとうって思ったよ~。 |
 | ママさんもちゃんと神様の愛を感じてるわね。 |
 | ほんとだね。なんかね、自然に感謝の思いが湧いてきちゃったの。目に見えない力があるんだなって思えて。 |
 | 私たちは気づいてないけど、いつも神様の愛のエネルギーに育まれてるのよ。太陽の光や水がないと生きていけないように、私たちは神様の愛がなかったら生きていけないの。 |
 | そうか~、神様の愛があるから私たちは幸せなんだね。 |
 | そうよね~。神様、いつもありがとうございます! |
 | ばぶ~! |
| |
 | それからね、実は私たちの中にも神の愛のエネルギーは存在してるのよ。 |
 | ええ~っ!?いつの間に体の中に入ったの~? |
 | ふふふ、その逆よ。そもそも、私たちは神様につくられたの。宇宙に満ちた愛のエネルギーの中から、私たちが生まれたのよ。 |
 | 私たちって、神様から生まれたの? |
 | そうよ。赤ちゃんも、ママさんも、パパさんも、み~んな神様の愛からつくられたの。私だってそうよ。それに、人間だけじゃないわ。動物も、植物も、小さな石ころだって、みんな神様から命を与えられたのよ。 |
 | え、石ころも? |
 | そうよ。みんな神から生まれた「神の子」なの。そうよね、赤ちゃん。 |
 | ばぶばぶー! |
 | すべてのものが神の子なのよ。神様が愛そのものなら、私たちもみんな愛でできてるの。これってとても大切なことだから、よく覚えておいてね。 |
 | 私たちはみんな神の子か・・・。じゃあ、神様って私たちみんなの親なのね。 |
 | そのとおりよ。ママさんが赤ちゃんを愛するように、神様も私たちみんなを愛して見守ってくれているの。神様はいつも、私たちと一緒にいるのよ。 |
 | そうなんだ・・・なんだかひとりじゃない気がしてホッとするね。 |
 | ばぶー! |
| |
 | それから、もうひとつ大事なことがあるの。 |
 | なあに? |
 | 愛は、分かち合い、生かし合い、ゆるしあいでもあるの。だから、自分の持っている愛を誰かにあげて、その人が幸せになってくれることで、自分も幸せになるの。そうやって地球中に愛が広がっていくのよ。 |
 | そっかあ~。そしたら、み~んな幸せになるね! |
 | ばぶー! |
 | まずは、自分の身近な人たちから始めるといいかもね。家族や友達に優しくして、多少イヤなことがあっても、小さなことはゆるしあってね。 |
 | ゆるしあいか~。じゃあ、この間パパが私のアイスを勝手に食べちゃったこと、いつまでも怒ってちゃダメなのね。 |
 | ・・・ありがちなパターンね。でもそんなに引きずらなくても。アイスはまた買えるでしょ。 |
 | そうだよね。私もパパが楽しみにしてたプリン、気づいたら食べちゃってたの。 |
 | ば~ぶ~。 |
 | ・・・お互い様ね。次は二人で仲良く分かち合ってね。 |
 | アイスとプリンの分かち合い・・・。考えたことなかった!次はそうするね。 |
| |
 | 話を戻すけどね。神様は、私たちが愛を与え合って幸せに生きていくことが、何よりうれしいのよ。だから、神様に感謝の気持ちを表すには、私たちが愛の思いで行動を起こしていくことが一番なの。 |
 | 愛の思いで行動って・・・どうしたらいいの? |
 | 難しいことじゃないのよ。近所の人に親切にしたり、電車でお年寄りに席をゆずったり。いつもママさんがしているようなことでいいの。 |
 | あれでいいの?もっと特別なことかと思った。 |
 | まずは毎日生活する中で、愛を出していくことが大事なの。愛の思いは持ってるだけじゃダメなのよ。行動で示していかないと伝わらないからね。 |
 | ばぶー! |
 | じゃあ、みんなが喜んでくれることをすればいいんだね。私、そういうの大好き。みんなが喜んでくれたら私もうれしいもの。 |
 | ばぶ、ばぶー! |
 | 赤ちゃんもアイスが食べたいんだって。 |
 | 赤ちゃん、ママは赤ちゃんの喜ぶことはしてあげたいけど、将来虫歯になって赤ちゃんが泣くことになるのは悲しいから、今はダメ。 |
 | ばぶ。 |
 | さっすが!母の愛ね~。 |
 | そうだ、さっきの話だけど、どうして赤ちゃんは神様のことよく知ってるの? |
 | じゃあ、次はその秘密を教えちゃおうかな。 |